aaty　blog

帰りは45号線で海沿いを走って気仙沼からの被害の大きかった地域を見てきました








前日にまわった、陸前高田の様子







何て言ったらいいのか

本当にただただ絶句．．．

テレビで何回も見た映像が現実に自分の目に映ると、
衝撃がまったく違った

本当に起きたことなんだ

唐桑でカットさせてもらった人達から聞かせてもらえたこと。

「みんな油断してたんだよね。
いままで津波っていったって50cmくらいしか経験したことがなかった。
まさか、まさか、まさかこんなこんな事が起きるとは誰も思ってなかった」

「髪の毛ぼさぼさでごめんねー
くしひとつないんだから。
なーんもないんだよ、
自分の体しかない。

でも全国からみーんな助けに来てくれてね。ほんとうにありがたい。
日本はいい国だよ。」

「高校一年生の孫が津波にやられちゃってね。
逃げるよー！って言ったのに
オレは大丈夫だ。って二階の自分の部屋に残ってたの。
まさか二階までのまれるなんて思ってなかったからね、
じゃあ好きにしろー！！
って置いてきちゃったの。
そしたら5分後にのまれてしまった。

どうしてあの時引きずってでも連れてこなかったんだろう。って後悔のかたまりだよ。」

「津波警報の放送を聞いたあと、家に何かを取りに戻った人はみんな亡くなってしまった。

欲は捨てなきゃいけないよ。
自分の命以上に大事な物なんてないんだから。」


こんな話をみんなたくさんしてくれた

唐桑は漁師町で漁師の奥さんが多いらしく、たくましい女性がたくさんいた！

「みんな抱えきれないほどの
悲しみを抱えてる。
大事なものをたくさん失った。
でもね、誰が悪いわけじゃないし、残った私達は生きていかなきゃいけないんだよ。
失って戻ってこない物もいっぱいあるけどさ、いまだってそうだし、
人のやさしさとか震災があって手に入れたものだって山ほどあるの。
だから、そういう事に感謝しながら
生きてくんだよ」

「でも生きてくためにはきれいごとじゃなく、やっぱり現金が必要。
圧倒的にお金が足りてない。
それさえなんとかなればね。
あとは、みんなで助け合えば必ず前に進めるよ。」とも。

ずっとボランティアしてる友達も言っていた。

被災地で現実を見てると本当にお金が足りてないことがよく分かる。

みんな少しずつでいいから、義援金に協力することを続けてもらいたい。と。
生活物資が届くようになった今、
これから本格的にもとの生活にもどるために必要なのはお金なんだ、と。

その子はマッサージのボランティアでいろんなとこを回ってるんだけど、
避難所の窮屈な生活で体を壊している人がいっぱいいるみたいで。

自分でストレッチしたりマッサージしあったり、自分達で体調管理をすることの大切さもわかってもらえるように
マッサージ教室もやっているんだって。

そして職を失った人がたくさんいるから、マッサージって楽しいんだ！って思ってもらえて、それを仕事にしてもらえたら。って職業支援までつなげられたらと考えてるみたいです。

素晴らしいね。



まだまだ一日10体くらいの遺体が発見されるらしい。
この日は台風で海が荒れてる日だった。

レストハウスのもんさんが
「また遺体があがるだろうな。
遺体があがるのはいいことだ。
それで救われる人が沢山いる。」

この震災を経験した人じゃなきゃ言えない言葉だな、と思った

唐桑は小さな街だしもともと地元のみんなが仲良しな地域だから、この状況になっても声を掛け合って協力し合えてるんだそう。

都会はまた状況はちがうみたいです。

ひとりの80歳のおばあちゃんが
「静岡もいつ地震が来るかわかんないからね。
今日こうやって会えたお礼に
その時はばあちゃんが助けにいくからねー。

助けてくれたいろんな人にいつか恩返しするのが
ばあちゃんのこれからの目標なんだ。
だからがんばって長生きするよー」
ってニコニコしながら言ってくれた。

涙が出た。

この震災のたぶん1mmにも満たないくらいしかわたしは見ていないんだろうけど、現地に運んで本当にいろんな事を考えさせてもらった。

復興のために本当に必要なことってなんなんだろ。

テレビの報道だけを見ていろいろ考えてても意味がない気がした。





唐桑のみんなが今日も笑っていますように。